
「せいぜい警戒しとくんだな。俺のこと」
三人目は男前美人。
鳥海さんのドス声が最高でしたぁぁ。
全体通しての感想
鴎外・春草√と違って、庶民暮らしというか、当時の町文化を見れて楽しかった。
音二郎さんに関しては、最初の鹿鳴館で藤田さんから助けてくれるシーンが男前すぎて。
そこで半分惚れかけたんですけど、残念ながらその後長らく萌えられず……。
いや、めっちゃ良いお兄さんなんですよ?…なんだけど、保護者感のほうが強くって。
恋愛対象としてよりも「頼れるお兄ちゃん」感を楽しんでいました。
(あとうっすらと髭が生えてるの草)
……いや。どちらかというと、「頼れるお姐さん」?
というのも、鹿鳴館のあと男性姿を拝めるまでが長いんですよー。私が読み進めるの遅いのかもしれないけれど、1時間半ぶりに「音二郎さん」姿を見たときは「やっとかぁぁぁ」って叫びたくなりました(笑)
やっと男性姿を見れたのに、「音奴姐さん」を見慣れすぎて、キュンできないのが残念でした(笑)
アニメの音二郎さん全然覚えていないけれど、こんな保護者だったんだあ。どちらかというと、鴎外さんの方が保護者なイメージでした(ストーカーはしてたけど)。
音二郎さんの好きなところは、とにかくシャキシャキしていて、前を向いて引っ張っていってくれるところ。
おさわりしてきたジジイに本気で怒ってくれたシーンは、ちゃんと守ってくれて安心感がどっと吹き上げました。怒り方も博多っ子らしく(?)粋な怒り方でパリッとしていて好き。(なんだこの擬音語しかない、ふわふわとした感想…)
「夜叉ヶ池」上演のくだりは、「儚さ」がテーマにあるように感じたのですが、めいこいの世界観や、芽衣ちゃんが明治時代にいられる「一ヶ月」という制約と嚙み合っていて良かったです。
「行かないで」って音二郎が役に取り込まれるのを阻止して想いを自覚したのに、現代に帰ってしまうBAD(?)エンドは悲しくも一番美しかったです……🌕️✨️
好きなシーン
①座敷でおさわりジジイに、本気で怒ってくれるシーン
先述したけれど、このシーン本当に好きで。
「絶対にこの人は守ってくれる」って安心感はもちろん、違う時代で全くの他人なのにここまで親切・親身になってくれるってことに感動しました。何があっても音二郎さんは味方でいてくれるっていう安心感が大きかったです。
②29日目の夜。想いが通じるシーン
ずーっと「姐さん」だったからこそ、このシーンで男をバリバリ出してきて悶えました…💖
ちょっと体を不自由にされた状態でのちゅーっていいよね))
好きなセリフ
「またあの日みたいに、俺がおまえを連れ帰ることはできねえのか?」
「六畳一間のあんな狭い部屋でも、俺は結構幸せだったんだ」
現代エンド(バッド?のほう)でのセリフなのですが、切なさと苦しさがやっばい。
スチルの儚さや、音二郎さんが悟ったように俯きながら笑う様子込みで、心に響きました……。
明治エンド
若干バッドエンド感も感じるのは何故だろう?
…って思ってたら、ちゃんと
「私が置いてきた未来を音二郎さんと一緒に見に行きたい」
って芽衣ちゃんの前向きな気持ちが見れて安心。
2人で現代エンド
特に言うことは無いような……。
他の娯楽があるのに、ちゃんと明治座が残ってるってのが素敵だなって思いました。
現代エンド
今まで3人の中で1番悲しく、切なく、美しいと感じました。
野良猫みたいな芽衣を拾って、世話・面倒を見て、身内のように接してくれた恩人だからこそ辛い。
あとは「好きなセリフ」の項目に書いてある通りです。
総評
「儚さ」を感じるストーリーがめいこいの世界観と合っていて良かったです。
大の大人が鏡花ちゃんにうっすら嫉妬してるのも、ギャップで可愛かったし、髭のくだりも面白かった。
キュンは少なかったけれど、「萌え」は詰まっていたな~。
あと読書好きとしては、「夜叉ヶ池」を読んでみたくなりました📚
